*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====* ◆◇◆ めるまが 食加研 ◆◇◆ 第19号(H21.3.10.) ○ 北海道立食品加工研究センター ○ >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/ *=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*=====*  食品加工研究センター(食加研)は、食品工業の発展を真摯にサポートする 皆さまのための試験研究機関です! ◇メールマガジン配信のご登録を受付けています。 <<ご登録のリンク先>>  >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/news/annai_mailmag.pdf <<「めるまが 食加研」のバックナンバー>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/news/index.html ────────────────────────────────── ◆◇◆ 目 次 ◆◇◆ 【1】研究員からの技術情報 =連載=   ◇第26話 ガゴメの粘性多糖 〜ねばねば成分の機能性〜     ◇第27話 ホタテのウロから水素ガス生成    【2】イベント情報   ◇旭川味覚セミナー〜美味しく売れる食品づくりを目指して〜   ◇食品産業応援セミナー〜安全・安心で美味しく売れる食品づくりを目指して 〜   ◇特別講演「ヨーロッパから見た日本の食づくり〜北海道への期待」 【3】お知らせ   ◇「道産加工食品高付加価値化セミナー2009」開催のご案内   ◇「北のベリーフォーラム」の開催について ────────────────────────────────── 【1】研究員からの技術情報 ────────────────────────────────── ◆◇◆ 第26話 ガゴメの粘性多糖 〜ねばねば成分の機能性〜 ◆◇◆  「ガゴメ」はコンブ目コンブ科トロロコンブ属で、北海道では「ガゴメコン ブ」、「ガモメ」、「ガモ」とも呼ばれ、函館市から噴火湾を経て室蘭市の辺 りまで分布し、特に函館、戸井、恵山、椴法華、南茅部の沿岸に多く生息 しています。ガゴメの葉表面はかごの目に似た凹凸が斜めに並んでおり、 特徴的な外観をしています。昔は旨味も乏しいために商品価値が低く、雑 海藻的な扱いでほとんど見向きもされませんでした。  ところが最近では、ガゴメの葉を切ったときに出てくる「ねばねば」成分 に様々な健康機能作用があると報告されたため、雑海藻から一躍スター に上りつめ注目されはじめています。この「ねばねば」の主要成分は粘性 多糖「フコイダン」と呼ばれ、抗腫瘍活性や免疫賦活作用、血圧低下作用 などの健康機能作用が見つけられており、一般の方々も「フコイダン」とい う名前を耳にしたことがあると思います。  さて、当センターでは函館の工業技術センターおよび北大水産学部と共 に、ガゴメ粘性多糖類の食・医分野への応用に関する研究開発に取り組 んでおり、ガゴメ等からフコイダンを含む多糖の抽出技術の開発と、その 多糖の機能性評価について担当しています。これまでの研究から、ガゴメ から抽出される多糖は、温度やpH等の抽出条件によって粘度が大きく変 化するとともに、胃ガン細胞の増殖抑制作用(抗腫瘍活性)も大きく変わ ることが分かりました。  また、この作用は抽出した多糖を加熱したり、有機酸溶液に溶かしたり することでも影響を受けることがわかりました。ガゴメから抽出した多糖の 粘性が高いほど抗腫瘍活性が強い傾向があり、多糖の粘性と抗腫瘍活 性には何らかの相関があるのではないかと考えています。「ガゴメ多糖の 粘性は何に起因するのか?」そして「抗腫瘍活性のメカニズム?」「粘性と 抗腫瘍活性の詳細な関係?」などの解明を目指して研究に取り組んでい ます。  ここで注意してほしいのは、「抗腫瘍作用があった」ということで、即「ガ ンに効く」と確定できないことにあります。本研究では胃ガン細胞を使った 試験段階であり、「抗ガン作用」の研究には、動物試験、臨床試験を行う 必要があるので、くれぐれも冷静な解釈を願っています。ともあれ、函館 地域からガゴメを利用した様々な商品が生み出されていますので、注目し て頂きたいと思っています。  最近の食生活では、水産食品、特に海藻に対するヘルシーイメージが 浸透してきており、日本だけでなく海外でも水産食品に対するニーズが急 速に盛り上がっています。この度ご紹介した「ガゴメ」をはじめ、道内に豊 富に存在する海藻資源の有用成分の研究を進めるとともに、高付加価値 な食品開発への活用に取り組んでいきます。 <<お問い合わせ先>> ◇北海道立食品加工研究センター 食品開発部水産食品科  佐々木 茂文  TEL 011−387−4119 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆◇◆ 第27話 ホタテのウロから水素ガス生成 ◆◇◆  ホタテ貝は道内で毎年約40万トン水揚げされていて、北海道の主要産 品の一つとなっています。ホタテの貝柱は冷凍品(玉冷)、乾燥品(干し貝 柱)、珍味(燻油漬)などに加工され高級品として流通されますが、貝殻、 外套膜(ヒモ)、生殖巣(卵、精巣)、中腸線はほとんどが加工副産物とし て廃棄されています。ホタテの中腸線(ウロ)は毎年約3万トン排出されて いて、重金属や水分を多く含むため、処理が難しく大きな環境問題になっ ています。  これまでにホタテのウロの処理としては、ウロに含まれる重金属を酸で 処理し低減した後、水洗し、釣り餌や飼料、肥料として利用する技術開発 が進められていますが、我々は別なアプローチとして、微生物の物質変 換能力に注目して、ウロの有機物を微生物に食べさせて水素ガスを発生 させ、ウロの有機物を低減化すると同時に有用ガス生成を行うという研究 を行いました。  ウロにはタンパク質が多いので、このタンパク質を分解して水素を生成 できる微生物を道内数ヶ所の水田土壌等から探しました。探し出した微 生物は酸素を苦手としている嫌気性菌で、Clostridium属に属する22株 を見出しました。次に、この微生物が実際にウロを分解して水素ガスを生 成するかを調べました。微生物の培養とウロを分解する作業は、嫌気性 グローブボックスという特殊な装置の中で行いました。酸素があるとこの 嫌気性菌は死滅してしまうので、この装置内を窒素・水素・二酸化炭素の 混合ガスで置換して、無酸素環境のもと、前述の嫌性菌22株から有望 な性質を持つ菌をさらに選抜しました。その結果、ペースト状のウロの有 機物を低減化させるとともに、水素ガスを効率良く発生させる菌株を見 出しました。  この研究成果を事業化ベースにのせるには、まだまだ高いハードルが ありますが、今後このような研究が進めば、ウロだけでなくタンパク質が 豊富である他の水産加工副産物にも利用が可能となります。例えば、加 工副産物を微生物で分解し、分解物の上澄はそのまま排水し、残渣はカ ドミウムと分離し肥料等に利用するとともに、生成した水素ガスは必要な エネルギーの一部として利用するという「環境に貢献できるシステム」を構 築することで、加工副産物の処理コストの削減が可能になると思います。 今後も、加工副産物の活用による環境に貢献できる研究に取り組んでい きたいと思っています。 <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/news/note/jyouhou_090305-bio-energy.pdf <<お問い合わせ先>> ◇北海道立食品加工研究センター 食品開発部水産食品科  能登 裕子  TEL 011−387−4119 ────────────────────────────────── 【2】イベント情報 ────────────────────────────────── ◆◇◆ 旭川味覚セミナー〜美味しく売れる食品づくりを目指して〜 ◆◇◆  本セミナーでは、美味しく売れる食品づくりを推進するため、味覚センサ ーの研究を日本で先駆的に実施している企業の方を講師に招き「味覚セ ンサーを用いた味のブランド化」をテーマにした基調講演のほか、新しい 食品加工技術である「過熱水蒸気処理技術」について紹介いたします。ぜ ひ、多くの皆様のご参加をお待ちしております。 ○日 時  平成21年3月16日(月)14:00〜17:00 ○会 場  旭川市地場産業振興センター 会議室         旭川市神楽4条6丁目1−12 TEL 0166−61−2283 ○参加料  無料 ○内 容  <<基調講演>>        「味覚センサーを用いた地方物産品・農産物の味のブランド化手法のご紹介」        株式会社味香り戦略研究所 代表取締役社長 小柳 道啓 氏                 <<新加工技術の紹介>>        「過熱水蒸気処理技術が拓く新しい味の世界」        食品加工研究センター 研究職員 阿部 茂         <<個別技術相談>>   <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/seminar/plaza-090316.pdf  <<お問い合わせ先・申し込み先>> ◇旭川食品産業支援センター事務局    旭川市役所経済観後部ものづくり推進室産業振興課   TEL 0166−25−9114   ◇金融機関食品産業高付加価値化推進プラザ 事務局 北海道立食品加工研究センター 企画調整部   TEL 011−387−4113 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆◇◆ 食品産業応援セミナー〜安全・安心で美味しく売れる食品づくりを目指して 〜 ◆◇◆  本セミナーでは、美味しく売れる食品づくりを推進するため、味覚センサ ーの研究を日本で先駆的に実施している企業の方を講師に招き「味覚セ ンサーを用いた味のブランド化」をテーマとした講演のほか、新しい食品 加工技術である「過熱水蒸気処理技術」についてご紹介いたします。また、 食の安全・安心の体制構築に向けた「食品安全マネジメントシステムISO 22000」の活用について事例を交えてご紹介いたします。食品産業の皆 様のみならず、ぜひ、多数の皆様のご参加をお待ちしております。 ○日 時  平成21年3月17日(火)13:30〜16:00 ○会 場  北海道経済センター 8階 Bホール         札幌市中央区北1条西2丁目 TEL 011−231−1122 ○参加料  無料 ○内 容  「味覚センサーを用いた地方物産品・農産物の味のブランド化手法のご紹介」          株式会社味香り戦略研究所 代表取締役社長 小柳 道啓 氏                 「過熱水蒸気処理技術が拓く新しい味の世界」         食品加工研究センター 研究職員 阿部 茂         「食品安全マネジメントシステムISO22000の活用について」         EQA 国際認証センター 審査員 医学博士・農学博士 林 晃史 氏 <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/seminar/plaza-090317.pdf  <<お問い合わせ先・申し込み先>> ◇札幌商工会議所 部会・産業部 産業2課    TEL 011−231−1374  ◇金融機関食品産業高付加価値化推進プラザ 事務局 北海道立食品加工研究センター 企画調整部   TEL 011−387−4113 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆◇◆ 特別講演会「ヨーロッパから見た日本の食づくり〜北海道への期待」 ◆◇◆  世界同時不況や円高など、我が国や北海道の産業・経済を取り巻く環 境は厳しさを増しておりますが、一方で、国内市場における北海道の食品 への期待は引き続き大きなものがあり、また、欧米でも日本食・日本食品 が食ビジネスの世界で、常にニュートレンドを牽引する重要なジャンルの ひとつになりつつあります。  この度は、日本の菓子や寿司などを欧州市場に定着させ、その功績に より高く評価され、また、伊藤忠商事の海外戦略のサポートも行っている JAPAN FOODING LTD 代表取締役社長 藤田孝司 氏(ロンドン在住) をお迎えして、食の世界において、北海道ブランドが海外に進出する上で の重要なポイントなどについて、お話しいただきます。 ○日 時  平成21年4月13日(月)14:00〜16:00 ○会 場  北海道立食品加工研究センター         江別市文京台緑町589番地4 TEL 011−387−4111 ○参加料  無料 ○内 容  「ヨーロッパから見た日本の食づくり〜北海道への期待」         JAPAN FOODING LTD 代表取締役社長 藤田孝司 氏  <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/seminar/seminar090413.pdf <<お問い合わせ先・申し込み先>> ◇北海道立食品加工研究センター 企画調整部総務課   TEL 011−387−4111  ────────────────────────────────── 【3】お知らせ ────────────────────────────────── ◆◇◆ 「道産加工食品高付加価値化セミナー2009」開催のご案内  ◆◇◆  道は、財団法人食品産業センターとの共催により、道内の食料品製造 業者等を対象に、付加価値の高い新商品の開発やブランド化を進めて いくためのヒントを提供するセミナーを開催します。この機会に、食品製 造業者をはじめ、食に関係される皆様方多数のご参加をお待ちします。 ○日 時  平成21年3月19日(木)13:30〜16:00                  ○会 場  札幌後楽園ホテルB2 ピアリッジホールA         札幌市中央区北3条西4丁目 日本生命札幌ビル5階 ○参加料  無料 ○内 容  <<基調講演>>         「日本ハム北海道ファクトリーとしての商品づくりとマーケティング戦略」(仮題)        佐藤茂氏(日本ハム北海道ファクトリー株式会社代表取締役社長)         <<事例発表>>         「地域食品ブランド表示基準制度「本場の本物」認定品目事例         〜 枕崎鰹節の本枯れ節のブランド化について」         小湊芳洋氏(枕崎水産加工業協同組合総括部長)         「売れる加工食品開発支援事業に参加して」         瀧川寛子氏(アグ・デ・パンケ農園副代表)        << 事業報告>>         「地域資源を活用した新しい製品開発〜 魚肉発酵ペ−スト」         濱岡直裕(道立食品加工研究センター研究員) <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/7B3E74F8-42ED-4D59-B44B-7B9B5D2A299C/0/koufukakachiseminer2009.pdf <<お問い合わせ先・申し込み先>> ◇北海道経済部商工局産業振興課食品産業振興グループ   TEL 011−204−5337  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆◇◆ 「北のベリーフォーラム」の開催について ◆◇◆  果樹消費の成熟化に伴い、消費者ニーズや消費形態が多様化し、果 樹経営の多角化や新たな「商品」の開発が求められる中、道産小果樹の 可能性を生かした様々な取組に注目が集まっています。このため、生産 者、試験研究機関、行政の関係者等を対象に次のとおり「北のベリーフ ォーラム」を開催しますので、お知らせします。 ○日 時  平成21年3月24日(火)13:30〜16:30                  ○会 場  道庁別館地下1階大会議室         札幌市中央区北3条西7丁目   ○参加料  無料 ○内 容  <<講演>>         「道産小果樹への期待」        株式会社きのとや  長沼 昭夫 氏        「小果樹の地域特産果樹としての発展の可能性」        北海道農業研究センター 伊藤 祐司 氏        「ハスカップ、アロニアの成分特性とその商品化」        北海道立食品加工研究センター 田中 常雄         <<パネルディスカッション>>        小果樹導入の取組についての産地事例紹介及び意見交換 <<詳しいリンク先>> >>>> http://www.foodhokkaido.gr.jp/seminar/seminar-berry.pdf <<お問い合わせ先・申し込み先>> ◇北海道農政部食の安全推進局農産振興課園芸グループ   TEL 011−231−4111(内線27−731)  ────────────────────────────────── -//////////////////////////////////////- ◆◇◆ 編集発行 ◆◇◆ 北海道立食品加工研究センター  企画調整部技術情報科  TEL:011−387−4114  FAX:011−387−4664 E-mail : magazine@foodhokkaido.gr.jp (迷惑メール防止のため、全角文字で表示しています。  メールアドレスは、半角文字で入力してください  ) -//////////////////////////////////////-